SSブログ

四社四様の「蟹工船」マンガ [日々のつぶやき]


蟹工船・党生活者 (新潮文庫)

蟹工船・党生活者 (新潮文庫)

  • 作者: 小林 多喜二
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1954/06
  • メディア: 文庫


今年最も読まれたであろう古典(?)小説「蟹工船」(小林多喜二)。
話の内容が現代日本の抱える問題点と見事に一致し、驚異的なブームにまで発展しました。

とはいえ、いかんせん80年前の作品だけあって、多少わかりづらいところがあるのもまた事実。
そんなわけで「蟹工船」の世界観をわかりやすく描こうと、小説を元にしたマンガ版が書店に並べられています。
それも4つ(苦笑)。

4つの『蟹工船』漫画を読む(紙屋研究所)

その4つもあるという「蟹工船」マンガを読み比べて、どういうコンセプトで作られたのかを紹介しています。
対象となったのが…

「イースト・プレス」版(画/バラエティ・アートワークス)
「東銀座出版社」版(画/藤生ゴオ)
「新潮社」版(画/原恵一郎)
「宝島社」版(画/イエス小池)

詳細はリンク先に譲るとして、それぞれ個性のあるものになっているようです。

わかりやすさにこだわった「イースト・プレス版」、多喜二が思い描いた意図に忠実な「東銀座出版社版」。
イースト・プレス版を多喜二の意図したことに改良した「新潮社版」、そして原作設定を借りてやりたい放題の「宝島社版」…
とりわけ、登場人物の中で暴力的な態度をとる蟹工船の監督・浅川の描写が、出版社によって違いがあるということに納得してしまいました。
私はイースト・プレス発行のものを持っていますが、わかりやすい内容も相まってサクサクと読み進めることができました。
この記事を読んで、他の出版社のものも目を通してみようかと感じました(ただ、宝島社のは少し勘弁願うところです)。

ちなみに「東銀座出版社」版は、「劇画「蟹工船」 小林多喜二の世界」というタイトルで文庫本にもなっています。

劇画「蟹工船」 小林多喜二の世界 (講談社プラスアルファ文庫)

劇画「蟹工船」 小林多喜二の世界 (講談社プラスアルファ文庫)

  • 作者: 白樺文学館多喜二ライブラリー (企画)
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/09/18
  • メディア: 文庫



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。